【Ceramics(セラミックス)という英語は、粘土を焼き固めたものを意味するギリシャ語のKeramos(ケラモス)を語源としており、もともとは陶磁器を、最近は耐火物、ガラス、セメントを含む非金属・無機材料をさして使用されることが多い。
そのようなことから、現在では、セラミックスは、「非金属・無機材料で、その製造工程において高温処理を受けたもの」となる。】
(以上京セラホームページより)
一般的にセラミックスとは、固体の無機材料のことであり、周期律表全ての元素から構成され、イオン結合、共有結合、配位結合によって結晶構造を持つ化合物を形成している。
セラミックスは次の2つに分類される。
1.クラシックセラミックス
陶磁器、ガラス、セメント、耐火物など。
2.ニューセラミックス=ニューセラミックス
高純度、あるいは添加物の調整によって純度制御の可能な人工原料あるいは天然に存在しない非酸化物材料を使用したもの。
アルミナやジルコニアは、従来のセラミックスとは物性面で一線を画し、“ニューセラミック”や“Fineセラミックス”と呼ばれる。
Fineセラミックスには、酸化物系(ジルコニア・アルミナ・フェライトなど)のものと非酸化物系(ガラスセラミック)のものに分類されるが、現在歯科で応用されるセラミックスは、ガラスセラミック、アルミナとジルコニアである。
(ちなみにアルミナやガラスセラミックをベースとしたオールセラミックスクラウンは、素材の強度的問題よりその適応は制限されていた。)
ジルコニアは最近になって(2000年前後より)使われ始めたセラミックであり、ガラスセラミックやアルミナよりもはるかに強度の高いセラミックである。ジルコニアの普及に伴い、従来は適応困難であった大臼歯部クラウンやブリッジにもオールセラミックスを適応できるようになった。
ちなみに、ジルコニアの加工には各社独自のCAD/CAMシステムを使用するため、システムの完成度(能力)により加工精度や適合性に差があることを十分留意しておく必要がある。

歯科で使われる無機材料(セラミックス)は、補綴物に使用されるものだけでなく、埋没材、石膏、顔料、充填材のフィラー、合着材、研磨剤、インプラントコーティング材など多岐にわたる。
陶歯、陶材に用いられる成分としては、
SiO2 (石英ガラス)
Al2 O3(コランダム)
TiO3 (ルチル)
ZrO2( ジルコニア)
ZrO2 ・ SiO2 (ジルコン)
CaO・MgO・2SiO2 (ジオプサイド)
KO・Al2 O3 ・SiO2 (長石ガラス)
KO・Al2 O3 ・4SiO2 ( リューサイト)
MgO・Al2 O3( スピネル)
などが挙げられる。
・延性が小さく脆性
・熱電気の不良導体
・比熱が大きく融点が高い
・化学安定性が高い
・透明度があり色調を有すること
などが挙げられる。
各種歯科材料の物理的性質と機械的性質を次の表に示す
| エナメル | 象牙質 | 陶材 | レジン | 金合金 | |
| 圧縮強さ(MPa) | 384 | 297 | 149 | 70 | 500 |
| 引張強さ(MPa) | 10.3 | 51.8 | 24.8 | 70 | 448 |
| 弾性係数(GPa) | 84 | 18 | 69 | 2.7 | 99 |
| 硬さ(Hv) | 343 | 68 | 460 | 21 | 220 |
| 比熱(cal/g/℃) | 0.18 | 0.28 | 0.26 | 0.35 | 0.031 |
| 熱膨張係数 (×10-6/℃) | 11.4 | 12.0 | 14.4 | ||
| 熱伝導率 (cal/sec/cm2/℃/cm) | 0.0022 | 0.0015 | 0.0025 | 0.0005 | 0.710 |
参考
・月刊 歯科技工別冊 オールセラミックスレストレーション
基礎からわかる材料・技工・臨床-(医歯薬出版株式会社)
・歯科臨床のエキスパートを目指して vol.II ボンデッドレストレーション10
オールセラミッククラウン・ブリッジレストレーション(医歯薬出版株式会社)
・現代歯科理工学(医歯薬出版株式会社)
・京セラHP