合着用セメントは、歯質(メタルやCR部分を含む)と補綴物を合着するために用いる。故に前処理を行う対象は2つ。
●歯質(メタルやCR部分を含む)
●補綴物
ということになる。一件ややこしそうな前処理ではあるが、その仕組みを理解すればたいしたことはない。概要を以下の図に示す。
前処理の仕組みを紹介する前に、守って頂きたいことがある。それは・・・
★使用するセメントと同メーカーの処理材(シランカップリング材やメタルプライマー)を使用する
ことである。
前処理を行う対象は前述の【歯質(メタルやCR部分を含む)】と【補綴物】であるが、もう少し細かく見ていくとその対象は・・・
●エナメル質
●象牙質
●金属
●セラミック
●コンポジットレジン
に分けられる。要するに、これら各々に対する処理方法を理解していれば全ての前処理に応用が利く。
歯質に対する接着前処理は、接着性レジンシステム(通常のボンディングレジンシステム)と同様である。すなわち、
●エッチング→プライミング
である。商品によっては、セルフエッチングシステム(エッチングとプライミングを同時に行うもの)を使用するものもあるので注意されたい。また、エナメル質に対しては、セルフエッチングプライマーで処理する場合も、あえて15秒ほどエッチングを行い、より接着強さを向上させる手法もある(これも通常のボンディングシステムと同様)。
メタルコアやFCK,メタルボンドなどの金属に対するセメント同着の前処理には、メタルプライマーを利用する。メタルプライマーは、「金属と接着する基」と「レジン成分と接着する基」を持ったモノマーであり、金属とセメントの化学的な接着を媒介する。
それゆえ、
●使用する金属が貴金属なのか、卑金属なのか
●使用するレジンセメントがどのような成分を含んでいるのか
がメタルプライマーを選択する上で重要となってくる。現在市販されている殆どの歯科用メタルプライマーは、貴金属・卑金属両方に対応しているものであるが、添付文書できちんと確認する必要がある。
また、使用するレジンセメントとの相性もあるため、基本的には同一メーカーの商品を用いることが望ましい。
シランカップリング材を使用する。
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