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高齢者・有病者 >> 介護新聞より ~口腔ケア~

口腔ケアの重要性 番外編 ― 1 ―

番外編~私の活動徒然~

前回で要介護高齢者の方々に対する口腔ケアに関するアウトラインを示しました。今回は連載1ヶ月の一区切りとして、私の活動について簡単にご紹介いたします。井戸端会議気分でお読みください。

卒後(2002年~)・・・

私は最終学年の折、進路について悩みに悩んでおりました。大学院進学、研修医、一般の歯科医院に就職、それとも歯科医師と関係ない職種。
5年生のころより、全国の大学や歯科医院を見学し、結局、ご縁のあった北大大学院に進学することに決めました。
専門は保存修復学。歯をいかに保存するか、という事を専門的に研究する講座です。
虫歯の治療において、“白いプラスティックの材料”で治しましょうか?と聞かれることがありますね。簡単に言えばその専門です。
進学を決めた根拠は、教授の方針です。
きっちりと結果(英語論文&学会発表等)を出すことができるなら活動を規制しない、というものでした。
私にとって、それは最高の方針でした。また、教授が世界的に有名な研究者でありかつ若いことも大きな要因でした。

かくして入局した私は、早速社会勉強のために、某ベンチャーキャピタルに丁稚奉公しました(勿論臨床、研究と並行)。
ここで人生の師匠ともいえる方に出会いました。皆さん、ビジネスというと、一見冷たく、利益優先、非情な感を受けませんか?しかし師匠は常に以下のようにおっしゃいました。
「ビジネスは幸せのスパイラルを作るもの。関係した全ての方に幸せを分け合えないものはビジネスではない」と。
ヒポクラテスの誓いにも似た響きがありました。同時に研究者としての私は、ベルギーのルーベン大学に短期留学する機会があり、そこでもボスに「研究とは、広く患者様のためになるべきものでなければならない」と釘を刺されました。
当り前のことですが、留学という非日常空間でその一言を聞いたことは私にとって重要でした。

訪問歯科との出会い(2003年~)

帰国後、臨床家としての私は“訪問歯科治療”に出会いました。衝撃を受けました。これは第一回に記した通りです。
このとき私が、突き詰めて考えたことは「歯科受診が困難な方に対し私達は何ができる?誰に対する幸せを生み出さなければならないのか?」ということです。
その当時結論は“患者様と御家族のため”というものでした。
そして今の結論は“患者様、御家族、治療・介護に当たっておられるスタッフのため”と変化しております。
どちらにせよ、従来の往診システム(外来歯科治療の延長)では限界があると感じ、自らで訪問歯科を立ち上げる必要性に駆られました。

歯科往診クリニックの立ち上げと悩み

  私は私の考える“口腔ケアを軸とした訪問歯科”を立ち上げるため賛同してください歯科医師を探しました。結局当時見当たらず、閉院していたクリニックをお借りして往診を開始しました(昨年夏に移動)。
当初は、口腔ケアの重要性を訴えるため数十件の介護事業所にお伺いし、口腔ケアの重要性についてお話させて頂きました(8割程度は門前払い?)。
ちなみに半年での患者様数は数名でした。ですが、楽しくてしょうがない時期でした。普通では得ることのできない経験をさせて頂きました。その後徐々に患者様も増えてきて訪問歯科の体をなすようになって来ました。

往診依頼は順調にくるようになったものの、やはり口腔ケアについてはなかなか理解されずに月日が過ぎてきました。
今思えば、“口腔ケアの持つ力”について私自身が信じきれてなかったのかも知れません。
ちょうどそんな時期、研究者としての私は大学発ベンチャーを興しました(デンタルアロー)。往診2年目が終了するころ、素晴らしい歯科衛生士に出会いました。
素晴らしい理由は、口腔ケアをものすごーく楽しいもの!として皆さんにお伝えするのです。徐々に口腔ケアが認知され始めたのもこの頃です。

北大との連携(2004年~)

基本的に私は、往診において歯を削ったり、歯を抜いたりはいたしません。
なぜならそれらの処置はとんでもないストレスを患者様に与えるからです。
必要な場合は、クリニックに私共でお連れするか、北大病院に依頼します。初めて北大に依頼したときに「これほど管理された口腔内は見たことがない」(口腔内管理と入れ歯作成は私共、抜歯20本を北大に依頼)といわれ、結果患者様の予後も信じられないほど良いものでした。この経験が私に火をつけました。
口腔ケア勉強会の開催を決意した瞬間です。

口腔ケア勉強会(2005年~)

北大病院の副看護師長と連携し、今年度始めより口腔ケア勉強会立ち上げの模索を始めました。
NPOとするか、ボランティアとするか、様々な意見があったのですが、参加する方の意識を高めたい、という意味もあり、弊社(㈱デンタルアロー)で主催することといたしました(写真参照)。現在まで4回開催しておりますが、毎回開催告知2週間で定員締め切りとなり盛況を博しております。
ただ、勉強会では限界がある側面も見えてきました。すなわち、そこでの実習は健常者同士でしか行えないということです。そこで、今後は介護事業所や病院、施設内でも依頼があれば行っていこうと考えております。実際第4回はそのような形で実現しました。

最後に

現在多くの歯科医師が様々な理由で訪問歯科を展開し始めました。
これは非常によい傾向であると同時に危うさも感じます。その理由は、在宅医療である訪問歯科と外来歯科治療はまったく別物であるからです。現在、世に出ている口腔内アセスメントシートの内容を見てもそれは明らかです。歯科関係者にしか評価できないものがほとんどです。これでは一般に広く口腔ケアを広げることは不可能です。このアセスメントシートを使用されるのは介護・医療の現場のスタッフなのですから。お口に問題を抱えて困っておられる患者様、介護・医療に携る皆様に少しでも楽しみ、幸せ、喜びを感じていただくこと、それが歯科医療人としての私達の勤めであると肝に銘じ、今日も往診に出かけます。

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