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エルビウムヤグレーザーによる象牙質の蒸散

エルビウムヤグレーザーによる象牙質の蒸散

研究キーワード Er:YAGレーザー,象牙質の性状,蒸散
出典 岩井 啓寿:日歯保存誌50, 284-291, 2007
研究者所属 日本大学松戸歯学部 齲蝕抑制審美治療学講座
研究概要 近年、各社よりEr:YAGレーザーが発売され、ウ蝕治療への応用も日常化してきている。しかし、レーザー照射に関するパラメーターなどは各社統一されておらず、また、照射方法についても術者間でかなりの差があり、被照射面の形状も一定ではない。

本論文では、健全な象牙質と人工的に脱灰した象牙質を被照射体としてEr:YAGレーザーの照射出力の違いによる蒸散能と被照射面の性状変化を調べることを目的としている。

方法
―試料作成方法―
牛歯前歯唇側象牙質面を平滑に研磨した。
・その後、研磨象牙質面をEDTAで処理しスメヤ層を除去→健全象牙質群
・さらに10%ギ酸を作用→人工脱灰象牙質群(脱灰深さは316um±20um)を作成した。
-Er:YAGレーザー照射条件(1)  総照射エネルギー量を同一-
アーウィンアドベール(モリタ)を使用し、チップはC400Fにて照射した。
照射条件は、5ppsにて照射エネルギー
・28mJ/pulse(パルス値50mJ)で60秒、
・56mJ/pulse(パルス値100mJ)で30秒、
・84mJ/pulse(パルス値150mJ)で20秒、
・112mJ/pulse(パルス値200mJ)で15秒、
・140mJ/pulse(パルス値250mJ)で12秒
の5条件とし注水下、チップを垂直に荷重50gで接触させ照射を行った。

-Er:YAGレーザー照射条件(2)  照射時間を一定-
上記条件で、各10秒間の連続照射を行った。

結果
・象牙質の蒸散深さは、総照射エネルギー量よりも1パルスあたりの照射エネルギーに強く依存する
・総エネルギー量を同一にした実験でも、照射時間を10秒と同一にした実験でも、各条件変化に対して健全象牙質の蒸散深さは相関関係があった。
・脱灰象牙質に対するレーザー照射は、56~112mJ/pulseでは10秒照射において240~290umと健全歯質よりも深く、比較的安定した蒸散深さが得られたが、X線解析装置や電子顕微鏡観察により熱変性したと思われるコラーゲン線維の存在が推測された。本実験では、熱変性したコラーゲンは脱灰された象牙質に残存しているものと考えられた。
・X線解析より、健全象牙質、脱灰象牙質ともにレーザー照射により結晶性が向上する傾向が認められた。
臨床との融合 健全象牙質に対するEr:YAGレーザー照射に関する報告は複数あるものの、脱灰象牙質(ウ蝕象牙質)に関する本レーザー照射に関する報告はあまりないため、本論文は意義深い。本レーザーのみならず炭酸ガスレーザーでも照射によりミネラル成分の結晶構造が大きくなることは認められているが、象牙質照射に対してはコラーゲンの熱変性にも注意しなければならない。レーザー照射により窩洞形成、窩洞処理を行い充填治療に移行する際には、必ず変性コラーゲンの存在を危惧する必要があると考える。
窩壁の耐酸性付与や窩洞内滅菌が成しえても、修復物-歯質接着界面に脆性部位が残ることは治療予後に大きな不安を残すこととなる。

※以下の図表は原著より改変

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