舌ブラシ使用方法に関する研究 ―舌の染色が舌ブラシ圧に及ぼす影響について―

舌ブラシ使用方法に関する研究 ―舌の染色が舌ブラシ圧に及ぼす影響について―

研究キーワード

舌清掃法法,舌ブラシ圧,生理的口臭

出典

堀田 正人ら:日歯保存誌50, 332−337, 2007

研究者所属

朝日大学歯学部 口腔機能修復学講座歯冠修復学分野

研究概要

口臭予防の観点より、舌ケアに対する一般の方々の意識が高まってきている。本研究では、舌ブラシの毛の太さと舌に対する染色が、舌ケア時の舌圧にどのような影響を与えるか検証している。

 

方法
−使用した舌ブラシ−
●デンタルプロ舌ブラシ(ジャックス社製)
毛の太さ、すなわちフィラメント直径は2.5mil(約63um)・毛丈は5mm
●試作舌ブラシA
毛の太さ、すなわちフィラメント直径は4mil(約102um)・毛丈は5mm
●試作舌ブラシB
毛の太さ、すなわちフィラメント直径は6mil(約150um)・毛丈は5mm

−舌染色方法−
サンスターのレッドコートにより染色した。

−舌ブラシの座屈強度【硬さ】の測定−
3種類の歯ブラシを7本ずつ用い、万能試験機により最大圧縮強度を測定した。

−舌ブラシ圧の測定−
歯磨圧指導器(コマツ社製)を使用して測定した。

 

結果
・座屈強度は、舌ブラシの毛の太さが大きくなるに従い増大した。
・舌ブラシ圧は毛の硬さの増加(座屈強度が大きくなる)に伴い減少したが統計学的有意差は認められなかった。
・舌を染色すると、より強い圧が加わることが分かった。

臨床との融合

ある意味、とっても当たり前の結果だが、歯科医療従事者サイドとしてどのような舌ブラシを患者に推奨するのが良いか、結構迷う結果であるともいえる。経験的にも、ワイヤーを使用したクッションタイプの舌ブラシの場合、かなり強い力でこするためワイヤーがすぐ切れてしまったり、比較的固めの植毛のものを使用し舌苔を除去しようと躍起になり、舌表面を傷だらけにしている患者さんも見受ける。

たかが舌ブラシ、しかし粘膜に使用するかなりデリケートなものである。患者の舌状態(血行状態や舌苔付着状態、口腔乾燥状態など)や性格を鑑みた上で適切と思われるタイプの舌ブラシを、適切な指導の元でお渡しすることが望まれる。

 

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