義歯の清掃と管理に関する調査研究
第一報 現状と清掃実施者の指導についての意識

義歯の清掃と管理に関する調査研究
第一報 現状と清掃実施者の指導についての意識

研究キーワード

義歯清掃、義歯清掃指導、義歯管理、口腔ケア、意識調査

出典

西 恭宏ら: 老年歯学 21, 25-34, 2006

研究者所属

鹿児島大学医学部・歯学部附属病院義歯補綴科

研究概要

義歯は、リハビリテーショングッズとして非常に価値あるものである反面、その管理方法を誤ると口腔内細菌培養装置ともなりえるものである。老人性肺炎などのリスクが高い高齢者や有病者にとって義歯の適切管理は重要な課題である。

研究目的
しかし、義歯清掃指導は十分に実際されているとはいえず、実施されていたとしてもその内容を義歯使用者に十分理解されているとはいえない現状である。そこで、義歯装着者の義歯管理に関する理解を調査するため、アンケート調査を行った。

方法
対象者は男性308名、女性498名、合計806名の義歯装着者である。その内訳は
・鹿児島大学医学部歯学部病院補綴科を受診した患者(通院可能な225名)
・15施設の歯科医院(通院可能な316名)
・6施設の特別養護老人ホーム(通院不可能な180名)
・在宅患者(通院不可能な85名)

結果
以下にアンケート結果を示す(原著より改変)。
少しボリュームがあるが、是非ともきっちりと確認して頂きたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

臨床との融合

前述の通り、義歯は歯科におけるリハビリテーション器具として最も重要なものである。口腔・顎顔面機能に対するリハビリ効果だけではなく、摂食・発語という生きていく上で不可欠な能力を代償しているものである。

義歯の脱着のみならず
・義歯装着によりプラークが付きやすい歯牙へのブラッシング指導
・食渣が停滞しやすい粘膜面に対するケア指導
・義歯ブラシの適切な使用方法と頻度
・様々存在する義歯洗浄剤の説明(真菌除去能の重要性)
・義歯の物理的性質を鑑みた取扱い説明

などは、最低限伝えるべきである。ただし、ご高齢の方々については、上記説明を行っても理解されにくいことがある。そのようなケースに対しては、具体的な方法を簡潔にお伝えしたり、中短期におけるリコールの必要性をしっかりと伝えるべきである。介護の手が入っている場合は、その方の口腔ケアスキルを向上させるつもりで指導されたい。

 

「口腔ケアに対して拒否のある要介護高齢者への脱感作の手法による効果の検討」へ→

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