歯科医師会会員の院内感染予防対策意識の現状と課題(第一報)日常的な歯科臨床における院内感染予防対策

歯科医師会会員の院内感染予防対策意識の現状と課題(第一報)日常的な歯科臨床における院内感染予防対策

研究キーワード

院内感染予防対策,日常的な歯科臨床,標準予防策,スタンダードプリこーション

出典

小西 秀和ら:日歯保存誌50, 455−465, 2007

研究者所属

東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 医歯科学専攻 医療管理政策学

研究概要

本論文は、日常的な歯科医療を実践する上で、山口県内の歯科医師会に属する744名の歯科医師にアンケート調査を依頼することで院内感染予防対策意識の現状を明らかとすることを目的としている。これは、近年、多くの医療機関において院内感染等の安全管理に支障をきたす事態が発生しており、歯科医療機関においても同様である。いま一度、自医院の環境を振返っていただきたい。

アンケート項目は、歯科医師の属性(年齢)や日常的な臨床における感染予防対策などの12項目とした。

 

−具体的なアンケート項目(簡略化した)−
・年齢層及び開業歴
・患者の感染症把握方法
・ユニバーサルプリこーションの理解度
・手洗いに関して
・マスクや防護メガネ装着状況
・プローブ交換頻度
・診療時に帽子やエプロン着用の着用有無
・肝炎患者の診療について
・HIVや結核患者の診療について
・針刺し事故経験について
・飛沫粉塵対策について

 

結果概要
アンケート回収率は24.2%であった。以下に著者が注目しているであろうと考えられる結果項目を示す。
・スタンダードプリコーションの認知度は、「全く知らない人」が43%
・帽子やプラスチックエプロンなどの着用を「全くしない」が62%
・手洗い方法については「日常手洗いと衛生的手洗い」を行っているが61%
・肝炎患者の診療を「行っている」が95%

 

相関分析の結果、
・歯科医師の年齢が若いほど帽子やプラスチックエプロンなどの着用には消極的であるが、グローブの着用交換等積極的に行っており、スタンダードプリコーションの認知度も高いこと
・スタンダードプリコーションの認知度が高いほど、グローブの着用交換、帽子やプラスチックエプロンなどの着用、HIVや結核患者時の対応、飛沫粉塵対策を積極的に行っている可能性が高いことが有意に示された。

臨床との融合

歯科治療は観血処置が非常に多いため、徹底した感染予防対策は必須である。一番問題なのは、診療器材を媒介として患者間での感染起こることである。また、歯科医師を媒介とする感染も来院患者の全身的なリスクを増大させる。

口腔内という局所に対する治療の重要性はもちろんだが、局所治療のために全身性感染症に罹患したのでは・・・

 

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