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スペシャルコンテンツ >> オールセラミックス

3M ラヴァTM オールセラミックシステムのエビデンス

はじめに

ジルコニアは長年、人工股関節のインプラントの使用で生体適合性に関して実績がある材料です。
ラヴァTM・フレームのジルコニアは、溶解性及び吸水性がなく、優れた長期安定性が期待されます。生体適合性があり、アレルギー反応の可能性はほとんどありません。

ジルコニアは口腔内に生じるレベルの荷重(前歯部で400N、臼歯部で600N、ブラキシズムの患者で800Nと測定されています[5.1, 5.2, 5.3, 5.4, 5.5, 5.6])に耐えます。その強度は、他のオールセラミックシステムより明らかに高いものです。分散強化型やガラス浸透型のセラミックスとは異なり、ラヴァTM・フレーム ジルコニアは臼歯部のロングスパンのフレームワークに適しています。今までに行われたラヴァTM・フレームの適合精度と実際のクラウンとブリッジの形態での安定性、並びに機械的特性と光学特性に関する社内及び外部の重要な実験の概要を以下に示します。

In vitroの研究

初期強度
試料の初期強度 Fleming et al. IADR 2005[5.7], Chapman et al. IADR 2005[5.8], Quinn et al. IADR 2005[5.23], Behrens et al. IADR 2005/CED 2004[5.9, 5.13], Marx et al. 2000/2002[5.10], Hauptmann et al. IADR 2000[5.11]
実際のクラウンとブリッジの形態での初期強度 Stiesch-Scholz et al. IADR 2005[5.12], Behrens et al. CED 2004[5.13], Fischer et al. ADM 2004[5.14], Tinschert 2004[5.15], Rountree et al. AADR 2001[5.16], Ludwig et al. IADR 2001[5.17], Simonis et al. DGZPW 2001[5.18], Suttor et al. IADR 2001[5.19]
長期の強度
試料の長期的強度 Curtis et al. IADR2005[5.7], Marx et al. 2000/2002[5.10], Hauptmann et al. IADR 2000[5.11]
実際のクラウンとブリッジの形態での強度 Stiesch-Scholz et al. IADR 2005[5.12], Rountree et al. AADR 2001[5.16], Ludwig et al. IADR 2001[5.17], Suttor et al. IADR 2001[5.19]
審美性
他のセラミックスと比較したジルコニアの半透明性 Edelhoff et al. IADR 2002[5.20]
3M ESPE内部データ
マージンの適合性
4歯ブリッジ Hertlein et al. IADR 2005[5.21]
3歯ブリッジ Hertlein et al. IADR 2003, Hertlein et al. AADR 2001[5.21]
3歯ブリッジ:メタルボンド及び他のオールセラミックシステムとの比較 Reich et al. 2005[5.22]

ラヴァTM・フレームの適合精度と実際のクラウンとブリッジの形態での安定性、並びに機械的特性と光学特性に関する社内及び外部の重要な実験の概要


ラヴァTM・フレーム物性データ

密度(ρ)6.08 g/cm3
曲げ強さ(sB)(Punch Test)1100MPa以上
破壊靱性(KIC)5~10 MPa m1/2
弾性係数(E)205 Gpa以上
熱膨張係数(CTE)10 ppm
融点2700°C
結晶粒度0.5 μm
ビッカーズ硬さ(HV 10)1250


材料の安定性 初期強度

ラヴァTM・フレームは1100MPa以上の高い初期強度を示します。3M ESPEが実施した社内データと外部の研究者の試験結果からラヴァTM・フレームは他のオールセラミック材料よりはるかに高い強度を示すことが確認されました。さらに、ロカテックTM処理後に、強度の著しい低下は見られませんでした。

ラヴァTM・フレームの曲げ強さ

  曲げ強さ(MPa)試験方法
社内データ1100以上ワイブル強さ、パンチテスト、ISO 6872
Dr. G. Fleming et al. [4.11, 4.12, 5.7]1267±161ワイブル強さ、パンチテスト
Prof. R. Marx/Dr. H. Fischer[5.10]1345ワイブル強さ、曲げ試験、DIN V ENV 843
Dr. J. Quinn et al. [5.23]1066±131ワイブル強さ 4点曲げ試験

曲げ強さ

ロカテックTMサンド ソフト処理後と咀しゃくのシミュレーション後(50N荷重、120万回、3800回の5/55℃のサーマルサイクリング)のラヴァTM・フレームのワイブル強さ


材料の安定性 長期的強度

長期的強度は、耐用年数予測値を計算することで求められます。

ラヴァTM・フレームの長期的強度の評価(22℃、60%RHでの静的連続荷重)

ラヴァTM・フレーム
σ2% 5 Jahre[MPa]615
Prof.MarxとDr. Fischer, Aachen及び内部データによる

上記のデータは次のように解釈されます。ラヴァTM・フレームの試験片が所定の条件で615MPaの荷重を5年間かけ続けると、破壊する確率は2%と予測されます。分散強化型ガラスセラミックスの製品の中では、わずか80MPaの荷重で同様な予測値となるものがあります。

長期的強度は試料のエージングによっても評価することができます。
口腔内環境をシミュレートして咬合力を周期的に加えた後に試料の強度を測定します。バーミンガム大学のDr. G. Flemingは、試料に80N, 500N, 700N及び800Nの荷重を周期的にかけた後、ラヴァTM・フレームは顕著な強度の低下を示さなかったと報告しています(下の表参照)。
同時に強度のデータの分散をみて、材料の信頼性も確認しています[4.11, 5.7]。社内データで、120万回の咀しゃく荷重サイクル(50N)と1万回のサーマルサイクリング(5℃/55℃)後でロカテックによる処理による影響は見られなかったことが確認されています。

荷重負荷後のラヴァTM・フレームの強度(バーミンガム大学のDr. G. Flemingの測定)

  無荷重 80N(10万回) 500N(2千回) 700N(2千回) 800N(2千回)
ワイブル強さ (乾燥状態)/MPa 1267±161 1195±191 1216±136 1246±104 1259±101
ワイブル強さ (水中浸漬)/MPa 1308±188 ---- 1216±141 1221±150 1191±127


a) 初期強度

下の図は3種のラヴァTM・フレームの修復物の強度を示しています(社内データ)。4歯ブリッジにおいても、前歯部で400N、臼歯部で600Nと想定される最大咬合力の2~3倍の強度を示しています。
陶材を築盛した場合としていない場合のラヴァの修復物(3歯及び4歯ブリッジ)の強度については、アーヘン(Aachen)大学のDr. J. Tinschert によって確認されています。

強度
ラヴァTM・フレームの修復物のワイブル強さ
強度
アーヘン(Aachen)大学のDr. J. Tinschert による陶材を築盛した場合としていない場合のラヴァTM・フレームの修復物(3歯及び4歯ブリッジ)の強度

b) 長期的強度

咀しゃくのシミュレーション前後の臼歯部3歯ブリッジ(患者でのモデル)の破壊強度(ミュンヘンがProf. Pospiech, Dr. Nothdurft, Dr. Rountree(ミュンヘン大学、ハンブルグ大学)により評価されました[5.16, 5.24]。

ケタックTMセメントで合着された後、強度が測定されました(8個のブリッジの平均値)。
a)24時間後で約1800N
b)120万回の咀しゃく荷重サイクル(50N)と1万回のサーマルサイクリング(5℃/55℃)後で約1450N

咀嚼シミレーション
咀しゃくのシミュレーションとサーマルサイクリングの設定

破壊試験
破壊試験

シミュレートされた5年後の状態でも、臼歯部にかかる最大咀しゃく荷重が約1450N以上であるということが優れた残存率を示します。

キール大学のProf. Ludwig は咀しゃくのシミュレーション前後での臼歯部3歯ブリッジの破壊強度と長期強度を分析しました。

ブリッジはグラスアイオノマーセメントで合着された後、弾性的に保持されました。
6個の下顎①1②ブリッジについて、破壊するまで30度の角度で荷重しました。

静的破壊荷重の測定
静的破壊荷重の測定

a)24時間の水中浸漬の静的破壊荷重が、1430N
b)5℃/55℃のサーマルサイクリングを含む120万回の咀しゃく荷重サイクル(250N)後(臨床的には5年間に相当)後の長期強度評価で、破壊はなかった。

Prof. Ludwigは、前歯部の最大咬合力は180Nとしており、ラヴァTMの前歯部ブリッジは、長期使用において、臨床的に破壊に対して耐えうると結論付けています。


5.5 光学特性

理想的な半透明性が、物性と焼成されたジルコニアの薄い壁厚により得られます。光不透過性のオペーク材やオペークデンティン層はラヴァTMオールセラミックの修復物の築盛には必要ありません。

ラヴァTM フレームワークと分散強化型ガラスセラミックの不透明性は各社が推奨する厚みの点を考慮すれば、ほぼ同等といえます(ラヴァは0.5mm、分散強化型ガラスセラミックは0.8mm程度)。

前歯部のブリッジにおいて、厚みを0.3mmにすれば、ラヴァTM・フレームの半透明性はさらに改善されます。

メタルボンド ラヴァTM のクラウン

メタルボンド(左)と厚み0.3mmラヴァTM のクラウンの半透明性の比較(PD Dr. D. Edelhoff, und MDTV. Weber, Aachen)


5.6 適合精度

ラヴァTMのクラウンとブリッジは適合精度に優れています。ラヴァTMスキャンが高い精度で光学スキャニングを行い、同様にラヴァTM・フォームが高いレベルの精度で切削します。

ラヴァTMのクラウンまたはブリッジのフレームワーク製作はいわゆる「半焼結」で切削されます。ブロックは半焼結のジルコニアでできており、焼結されている材料よりも軟らかくなっています。従って切削は、速く、正確に経済的に行われ、続いて、最終的な焼成で高い強度が得られます。材料はこの焼成で約20%収縮します。優れた適合精度は高い切削精度と焼成による収縮をソフトウェアで計算することにより得られます。セメントスペースも個々の必要に応じて調整可能です。

この方法の制御がラヴァTMシステムの基本的な革新技術の1つです。3M ESPE独自のノウハウと未焼結のブロックに対しての洗練された製作工程が適合の精度を上げています。マージンのギャップの寸法精度はメタルボンドに匹敵します。

3歯及び4歯ブリッジのマージンの適合の研究で、MO(マージン部の支台歯との空隙量)は平均40μm以下、AMO(マージン部の支台歯との真の空隙量)は平均70μm以下でした。さらに、エルランゲン大学のDr. S. Reich はラヴァTMの3歯ブリッジとメタルボンドの間でAMOの値に有意差はなかったと報告しています。

ラヴァTMのブリッジのMOとAMOの値(K=支台歯、B=ポンティック)

単位はμmKKKKKKBKKBK
MO31±2329±2625±10
AMO68±3767±3559±21

ブリッジの断面
光学式顕微鏡による観察:4歯ブリッジの断面

ブリッジの断面
光学式顕微鏡による観察:左下⑤6⑦ ブリッジの断面

頬側
拡大図 左下7 頬側

近心
拡大図 左下7近心

MO(マージン部の支台歯との空隙量)とは、マージン部分での支台歯軸側壁とフレームワーク内面との水平的距離を指しています。AMO(マージン部の支台歯との真の空隙量)とは支台歯マージンからフレームワークのマージンまでの垂直的距離(浮き上がり)を計測したものです。

マージン部の支台歯との空隙量
MO(マージン部の支台歯との空隙量)

マージン部の支台歯との真の空隙量
AMO(マージン部の支台歯との真の空隙量)

5.7 生体適合性

次にジルコニアの特筆すべき特徴として、化学的安定性に加えて、生体適合性が挙げられます。その理由から、10年以上も前から、人工股関節をはじめ整形外科分野でのインプラント材料に応用されてきました。築盛用陶材と同様にジルコニアは測定可能な溶解性やアレルギー反応性は低く、組織刺激もほとんどありません。
また、熱伝導度が低いことは患者にとって快適です。さらにガルバニック電流による疼痛もありません。

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