重症扁平苔癬症例報告
堀本 進
横浜船員保険病院歯科口控外科

症例1

症状と経過

患者は68歳,男性。左右頬粘膜の痛みを訴えて近歯科からの紹介で当科受診。当初の生検では炎症が強く確定診断にいたらず,抗菌剤にて消炎後3度目の生検にてOLPと診断された。歯科用金属によるアレルギーは認めなかった。当初ステロイド含有軟膏とともにビスコクラウリン・アルカロイド(BA;セファランチン)を2週間用いるも効果なく,以後含嗽薬とステロイド含有軟膏のみを使用した。その間,頬粘膜潰瘍に接する下顎7〜7を抜歯するなどして対応してきたが,粘膜の発赤・潰瘍・しみる・味覚がないなどの症状は改善しなかった。

 

初診時

プラチ・ナノテクト使用後の変化

初診より2年後,プラチ・ナノテクトを使用したところ,頬粘膜の潰瘍は消失し,発赤・疼痛は消失した。患者は初めて食事の味がわかるようになったと喜んだ。以後口腔ケアの際にプラチ・ナノテクトの塗布を併用してもらい,経過は良好である。

 

使用時

 


症例2

症状と経過

61歳,女性。両側頬粘膜のざらつきを訴えて,近歯科からの紹介で当科を受診。亜鉛,スズにて金属アレルギーを認めたが,それと疑う金属を口腔内に認めず,臨床的にOLPと診断し,以後含嗽薬とステロイド含有軟膏のみを使用した。

 

初診時

 

プラチ・ナノテクト使用後の変化

しかし変化がないため,特に炎症の強い左頬粘膜に当たる左下8を抜歯し,プラチ・ナノテクトを使用したところ,改善をみた。

 

使用後

 


症例3

症状と経過

77歳,女性。半年前から両側頬粘膜がただれてしみるということで,近歯科からの紹介で当科受診。パッチテストでパラジウム,亜鉛,白金,スズによる金属アレルギーを疑った。生検では炎症が強くOLPの確定診断にはいたらなかったが,臨床的にOLPと診断した。ステロイド含有軟膏を塗布したり上顎8〜8を抜歯するなどしたが,症状は改善しなかった。

 

初診時

 

プラチ・ナノテクト使用後の変化

プラチ・ナノテクト使用1週間で,右下7遠心部の頬粘膜潰瘍が消失した。

 

使用後

 


症例4

症状と経過

79歳,女性。 2カ月前から口の中がひりひりするということで,近歯科からの紹介で当科受診。HCVキャリアであった。生検にてOLPと診断。パッチテストでは全歯科用金属陰性であった。近歯科にて歯周治療を行うとともに,含嗽薬を用いて経過を観察したが改善はなかった。

 

初診時

 

プラチ・ナノテクト使用後の変化

歯周病治療,含嗽薬とともにプラチ・ナノテクトを用いたところ,1週間で口の中のひりひり感が改善した。潰瘍も縮小した。以後ブラッシング後のプラチ・ナノテクトの塗布を継続してもらっている。

 

使用後

 

結論と考察→





このページを閉じる