白金ナノコロイドの作用
東京都中野区・日野浦歯科医院
日野浦光(歯科医師)

スカベンジャーとしての白金

ところで,白金は古くから酸化還元反応の触媒として使用されてきました。そして,東京大学の宮本有正教授は白金を数ナノサイズにまで極小化し,その結果優れた抗酸化作用を有する白金ナノコロイドを開発しました。この素材は,現在新規の抗酸化素材として注目を浴びています。特に川崎らは,白金ナノコロイドの活性酸素消去作用について,4種類の活性酸素について消去作用を示していることを報告しており,必要に応じて必要な部位のスカベンジャーになる可能性が示唆されています4)。



白金ナノコロイドの歯科領域への応用可能性

口腔内は,食事,湿潤と乾燥,温熱刺激,細菌,喫煙などによって,つねに刺激にさらされています。そして,炎症や粘膜の乾燥,ストレスなどが口腔内に加わると,大量の活性酸素を発生します。そのような状況にある口腔内から活性酸素を除去する試みは,白金ナノコロイドを応用することによって行われはじめています。たとえば,口内炎,口腔乾燥症5),抜歯後やインプラント手術後,喫煙者などに広く応用されるようになってきました。
さらに,観血処置後のメインテナンスに取り入れることにも,その応用が広がってきました。また,特に口内炎の患者さんには,局所に応用することによって痛みが瞬時に改善されるといわれています。

さらに,歯のホワイトニングにおける過酸化尿素の指様や,根管治療における過酸化水素と次亜塩素酸による交互洗浄など、医原性に大量の活性酸素を口腔内に発生させるケースも日常的にあります。このような治療の必要上発生させた活性酸素は、治療終了後消去することが望ましいと感じます。
今後,歯科関係者による活性酸素と口腔内の病態との関係についてのさらなる研究成果が期待されるところです。

 

白金ナノコロイドの応用→





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