笑気吸入鎮静法の特徴や注意点

笑気吸入鎮静法の特徴


【利点】
・ 調節性に優れる。
・ 回復が速い。
・ 術者に技術があまり要求されない。
・ 緊急時には酸素投与ですばやく覚醒できる。
・ 快適な覚醒が得られる。
・ 患者の協力が得られる。

【欠点】
・ 室内汚染
・ 鼻マスクによる会話や治療の抑制。
・ 導入に時間がかかる。
・ 気管支喘息患者には使用できない。
・ 鎮痛効果が不確実な場合がある。

笑気吸入鎮静法の適応と帰宅条件


適応
・ 歯科治療に対して不安・恐怖感が強い
・ 過去の治療時に気分不快、意識消失などの既往がある。
・ 全身疾患を有しており、ストレスをなるべく避けたい場合。
・ 予備能力が低下している高齢者など
・ 侵襲が大きい場合や、長時間の治療時。
・ 嘔吐反射が強い患者。


帰宅基準
・ バイタルサインに異常なし。
・ 応答が明確である。
・ 自立歩行が可能である。
・ 覚醒後、15分以上経過している。

笑気吸入鎮静法の問題点


拡散性低酸素脳症
高濃度(50〜70%)の笑気使用後に、すぐに空気を吸入させて覚醒させると、血中の笑気が肺胞内に急速に拡散し、相対的には肺胞内の酸素分圧が空隙に低下するために、拡散性低酸素脳症を生じることがある。このため、笑気吸入後は100%酸素で覚醒させる。

閉鎖腔容積の増大
笑気は窒素よりもはるかに血液に溶解しやすく、そのため窒素で満たされた体内閉鎖腔に笑気は拡散しやすいという特徴がある。このため、腸閉塞やブラ、気胸などの病的閉鎖腔を有する患者には使用禁忌である。

笑気吸入鎮静法の禁忌や適応外


● 笑気吸入鎮静法の禁忌症
・ 妊娠初期
・ 体内に閉鎖腔のある患者(中耳疾患、ブラ、気胸など)

● 笑気吸入鎮静法の適応外症例
・ 風邪、アレルギー性鼻炎、アデノイド
・ 協力の得られない患者
・ 過喚起症候群
・ ヒステリー症候群
・ 気管支喘息

 

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参考
歯科麻酔学、第6版、医歯薬出版
北大歯科麻酔学講座講義

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