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シカダス >> 接着システムについて

読んで得してほしい?最近の象牙質接着システムの分類について5

セルフエッチングシステム【続き】

前回は、セルフエッチングシステムの概要および最近の傾向をお伝えしました。今回は、セルフエッチングシステムのエッチング能力に着目し、最先端の研究情報を織り交ぜながら説明します。

セルフエッチング接着システムは、その脱灰作用の程度により、‘ストロング’と‘マイルド’型に細分化できます。
‘ストロング’セルフエッチング接着システムはリン酸のように強いエッチング能(pH<1)を持ち、その接着界面象牙質の超微細構造は、トータルエッチング接着システムを用いた場合と非常によく似ています。
したがって、接着メカニズムはトータルエッチング接着システムと同様と考えられます。
すなわち、ほぼ完全にHApがコラーゲン線維周囲から除去され、HApと機能性モノマーとの間の化学的な相互作用は期待できません。この低pHのセルフエッチング接着システム(Prime&Bond NT (Dentsply), Prompt L-POPなど)は、特に象牙質に対しては低い接着強さしか示さず、また微小引張接着試験においては、試験前にかなりの高頻度で試料破壊を起こすと報告されています。

  一方、‘マイルド’セルフエッチング接着材(LinerBond IIΣ(Kuraray), MegaBond, MegaBond FA (Kuraray), Unifil Bond (GC)など)のpHは約2であり、象牙質は表層( <1μm)しか脱灰されないので、薄い樹脂含浸層が形成されます。
‘ストロング’との大きな違いは、コラーゲン線維周囲のHApのすべてが溶解されるわけではないことで、残存したHAp(のカルシウムイオン)は、機能性モノマーのカルボキシル基あるいはリン酸基と化学的に結合するための受容体として働くことが期待されます。
このように2通り(樹脂含浸層を介した機械的結合と化学的結合)の接着メカニズムを有することは、接着耐久性という点において有益であるのではと考えられます。
すなわち、微細な機械的接着は、特に急激な接着破壊力(接着試験中に接着界面に加えられるような力)に対して抵抗し、付加的な化学的相互作用は加水分解に抵抗できる接着をもたらし、さらには修復物辺縁の長期にわたる封鎖を可能にするのではないでしょうか。
以上より、‘マイルド’セルフエッチング接着システムを用いた場合、修復物の臨床的寿命が延長されることが期待されるのですが、これは数箇所の研究機関において種々の方法で目下共同研究中であり、いまだ証明されるに至っておらず、推論の域を越えていません。

  しかしながら、‘マイルド’セルフエッチング接着システムの弱点は、エナメル質への接着性能が劣ることです。実際の使用に当たっては、十分な量のセルフエッチングプライマーを塗布すること、エナメル質は選択的にリン酸でエッチングすることなどの工夫が必要だと思われます。ゆえに、エナメル質、象牙質両者へのより強い化学的接着能を持った接着性モノマーが開発されれば、現在の歯科接着テクノロジーはさらに発展するであろうと思います。乞うご期待。

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