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シカダス >> 口腔ケア総論

「口腔ケア」と「介入理論」について

用語としての口腔ケア

菅 武雄 森戸光彦
鶴見大学歯学部高齢者歯科学講座・歯科医師、介護支援専門員 同・教授

看護の領域では古くから口腔ケアが行われていて、調査したなかで最古の記述は明治41(1908)年に出版された『實地看護法』の中で口内不潔の害を論じたものでした。その頃から歯磨き、口腔内清拭、口腔洗浄は行われていたのです。しかし、エビデンスベースの口腔ケアはなかなか行われることがなく、現場の対応に任されていた時代が長く続きました。先輩たちから伝承される「技」(技能)だったのです。

しかし、 1980年代から高齢者に対する種々のケアが発達しました。清潔ケアも重視されるようになり、口腔ケアもその一翼を担うことが認識されてきたのです。
現在では、 『看護成果分類(NOC)』にも独立した項目が記載されており、以前は「oral health」とよばれていた口腔ケア項目は、 2004年発行の第3版からは「口腔衛生(oral hygiene)」に変更されました。 『看護介入分類(NIC)』第4版では、口腔ケアは(1) 口腔衛生維持、 (2) 口腔衛生修復、 (3) 口腔衛生促進に3分類され、詳細に論じられるようになっています。
しかし、いずれも総論的な論じ方がなされていて、 「技能」から「技術」へ発展昇華させること、それがこれからの口腔ケアに求められている課題です。

介入の理論

医療、看護にかかわる多くの行為は、「介入」であることが知られています。介入というと非常に強い表現に聞こえますが、実際には治療も与薬も介入なのです。介助による口腔ケアも介入の一つです。
一般的に介入は、「欠けた機能だけを補う」ことが基本です。最小限度の介入にとどめることで、本人の能力を阻害せず、自立支援が可能になります。過度の介入は、対象者の自立を阻害し、看護の手間も増してしまいます。適切な介入とは、最小限の介入で対象者の自立を損なうことなくケアを達成することです。

口腔ケアの考え方

口腔ケアには様々な意味が含まれていますが、最近専門家たちが検討している考え方が口腔ケアの多軸分類です。その基本になるのが、次の3つです。
(1) 衛生:口腔衛生(狭義の口腔ケア)。
(2) 機能:口腔機能すなわち咀嚼、嚥下、発音を中心とした機能。
(3) 環境:口腔環境の維持・改善(たとえば口腔乾燥の改善)。

以下に、口腔ケアの表現方法と介入レベル別口腔ケアを示します。

「口腔ケアを行う」という場合には、対象と目的が明確になっていなければいけません。たとえば「口腔衛生状態を改善する」や「口腔乾燥を改善して口腔環境を整える」などです。使用する用具や方法もこの考え方に準じます。すると「残存歯に対するブラッシングによる口腔衛生状態の改善」といった具体性が表現できるようになります。
多職種連携で口腔ケアを行う場合には、この条件に「実行者」を追加し明確にします。すると「ケアワーカーによる残存歯のブラッシングによる口腔衛生状態の改善と、看護師による口腔湿潤剤を用いた口腔乾燥の改善による口腔環境の確保の後、看護師と歯科衛生士による口腔周囲筋のマッサージによる口腔機能の向上」
といった表現になります。複雑な口腔ケアは、ここまできちんと表現しないと正確な内容になりません(口腔ケアの介入レベルと口腔ケア用具・工夫・患者(利用者)ごとの個別の口腔ケアブランには、状況に応じた介入レベル設定をした上でケア方法を検討する必要があります(上図参照のこと)。口腔ケアプランの開発は、これまで成功したものが少ないですが、今後はこのような考え方を導入して発展させる必要があります。

情報提供:菅 武雄先生(鶴見大学歯学部高齢者歯科学講座・歯科医師 介護支援専門員)

参考文献:・看護技術Vol.53(2007).メヂカルフレンド社

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