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シカダス >> 口腔ケア総論

お口の中の自浄作用を見直す

藤本 篤士
医療法人渓仁会西円山病院歯科診療・部長

口腔を保清する生体のシステム

「口腔の保清に最も大切なのは歯ブラシによるブラッシングですか?」と問われると、筆者は「違う」と答える。最も大切な口の保清システムは「自浄作用」と考えるからである。 まず、問題が2つある。

1.唾液は1日にどれくらい分泌されているか?
2.嚥下運動は1日に何回するか?

口腔の自浄作用について

健常成人は、毎日大きなペットボトル1本分、約1.5Lもの唾液を出している。平常時は0.3mL/分、就寝時には0.1mL/分、食事時には4.0mL/分と状況に応じて分泌量が変わる。さらに嚥下運動を600回もしている。安静時には2~3分に1回、睡眠時には10分に1回くらい、食事時は15~20秒に1回くらいの割合である。 つまり、少しずつ唾液を出して、少しずつ飲み込んで、常に口腔内の残液や細菌を強酸性環境である胃に送って殺菌する。これが24時間常に口を保湿するシステムである(図3)。

さらに大切なことは、食べるときに肉や食物繊維などのある程度の硬さをもつ食物を咀嚼することである。
それらが口の中で攪拌され、口腔粘膜の表面や歯の表面に強く当たり、刷掃効果を発揮することで、自然とバイオフィルムが破壊されるのである。
また会話をするときにも、舌と歯と口蓋、頬と歯と歯槽粘膜などが擦れ合うことにより、同様の効果が得られる。こうして破壊されたバイオフィルムから、遊離した細菌や新陳代謝により剥離した古い粘膜細胞や汚れなどが、唾液とともに嚥下され、強酸性環境である胃に送られて殺菌されるというシステムにより、常に生体は口腔内を保清している。
すなわち、健常な人は、普通に食べて、会話をしてという、通常の日常生活を送っていれば、自然と口腔粘膜がきれいな状態となり、歯磨きさえしっかりと行っていれば、口腔内はある程度清潔を保つことができる。
しかし、1日1回しか食べない、サプリメントだけで栄養補給するなどの食生活習慣の乱れや、柔らかいものしか食べない、会話をしないなどの生活習慣は、口腔粘膜の保清にとってリスクになり、口臭や粘膜疾患の発生、唾液分泌量の低下などを引き起こす可能性があることは容易に想像できる。

引用・参考文献

1)柿木保明・他:年代別にみた口腔乾燥症状の発現頻度に関する調査研究、厚生科学研究費補助金長寿科学総合研究事業「高齢者の口腔乾燥症と唾液物性に関する研究」平成13年度報告書、19-25、2002
2)女池由紀子・他:介助による口腔清掃法の検討第11報 保湿剤の物性について、第8回北海道病院学会プログラム抄録集、28、2008
3)藤本篤士・他介助による口腔清掃法の検討第11-2報 保湿剤の物性について、第20回日本老年医学会北海道地方会抄録集、12、2009
4)菊谷武編:基礎から学ぶ口腔ケア、学習研究社、2007
5)植松宏監、藤本篤士・他:わかる!摂食・嚥下リハビリテーション II 一誤膜性肺炎の予防と対処法、医歯薬出版、2005

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