唾液腺のほとんどは腺体組織に由来する上皮性の腫瘍である。画像所見や臨床所見から他の唾液腺疾患と判断がつかないことも多く、穿刺細胞診や生検によって病理組織学的に診断することが多い。臨床的には耳下腺に発生することが多く、大唾液腺における腫瘍発生頻度は耳下腺≫顎下腺>舌下腺の順である。小唾液腺では口蓋腺に好発する。舌下腺に発生する腫瘍は悪性であることが多い。病理組織学的には良性腫瘍の多形性腺腫の頻度が圧倒的に高い。悪性腫瘍では粘表皮癌や腺様嚢胞癌が比較的多い。治療法は、良性腫瘍の場合は外科的に摘出することが原則で、再発を防ぐために被膜を残さずに腫瘍組織を完全に除去することが大切である。悪性腫瘍の場合は、一般的な悪性腫瘍の治療法に準じる。また、耳下腺に生じた悪性腫瘍の場合は顔面神経を温存することが難しく、外科的に顔面神経を含めて腫瘍を摘出し、その後に神経移植を行うことが多い。
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