過去に、レジン修復処置の術後疼痛の原因は、未重合モノマーが歯髄を刺激することであると考えられたことがあるが、現在では否定されている.
Inokoshiらは、in vivo環境において、実験動物の健全歯に象牙質に到達する窩洞を形成し、リン酸によるトータルエッチング(smear layer やsmear plugは完全に除去)を行った後、窩底部にコンポジットレジンの未重合ペーストを充填し、窩洞入口を封鎖し、コンポジットレジンの未重合モノマーの歯髄に対する影響を病理組織学的に検証した.その結果、歯髄壊死や膿瘍を示す所見は見当たらなかったと報告している.
現在、レジン修復処置後の疼痛原因は、不十分なウ蝕処置や不十分な辺縁封鎖性により
・接着界面における細菌の存在
・細菌の産生する毒素や酸の接着界面への侵入
が起こることであると考えられている.近年、合着材などを含む歯質接着性システムの改良・進歩が著しく、適切な使用を行うことによりかなり高いレベルで辺縁封鎖がなしえるようになった.このため、修復処置後の不快症状に関する訴えは減少しているといわれている.
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