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後天性免疫不全症候群

コウテンセイメンエキフゼンショウコウグン

分野名

高齢者医療

解説

【特徴】
HIV感染
主な感染経路:血液、精液、涙液、唾液にもウィルスは存在
→70%アルコ-ルでの消毒が有効

標的細胞はCD4を発現したT細胞
細胞性免疫、液性免疫療法を抑制


【口腔内症状】
カンジタ症・ヘルペス・白板症・カポジ肉腫

AIDS発症前に口腔カンジダ症の発症をみることが多い
→歯科受診が早期発見、早期治療に寄与することもある


【背景】
1981年に米国で最初の患者


【日本において】
血液凝固因子製剤(アメリカ製)により約1,500人が感染

1985年以降は加熱製剤の使用が可能
→1986年からはHIV感染はなくなった
←一方で、STDとして日本においても拡大



<参考:HIV>

【HIVとは?】
AIDS(後天性免疫不全症候群)を発症させるウィルス。

【特徴と治療】
感染して体液中のCD4リンパ球を破壊しつつ増殖し、免疫機能の一部を低下させ、日和見感染やAIDS発症の原因となる。

多剤併用の抗ウイルス療法の普及により、治療を受ければHIV感染者のAIDS発症は抑えられるようになったが治癒にはいたらないため、十分に留意する必要がある。

【歯科治療において】
・HIV陽性者であっても、AIDS発症などの重症例を除き歯科診療所における通常の治療が可能。
・HIV陽性者は易感染症(口腔カンジダ症・歯周病・食道カンジダ症・カンジダ性肺炎へとつながるため)となる場合があるため、積極的に口腔内衛生を管理する必要がある。

HIVはHBVやHCVよりも感染力は弱いため、通常の感染予防措置対応で問題ない。


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